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人の気配を感じない街

路上に雪が残っている。道は果てしなく真っ直ぐで街灯がひたすら並んでいる。車はほとんど走っていない。人の気配を感じない。そんな街にいる。

 

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何かと嫌になって逃げてきた。周りに何一つちゃんとした説明をせず、行き場所は言っていたけれど、誰もがそこに行くだなんて思っていなかったらしい。よく嘘と事実を混ぜて話しているからかもしれない。事実を事実として受け取ってもらえないよう仕向けていたとも言える。そっちのが面白いかな、って思って!

 逃げてきただけで、特に目的はなかった。人に会いに来たのがおそらく一番の理由だと思う。

 

普通に道を歩いていても人の話し声は聞こえない、周りに人がいるのに。寒いと人間は無口になるのかな。

私は寒い空気感はとても好きだし、その寒い場所で作られる寒々しいものたちを愛している。なぜ寒いところで育った人の作るものはあの独特の寒々しい空気をまとっているんだろう。そんなことを考えながら滞在しているけれど、イマイチわからない。もしかしたら少しずつ暖かくなってきているからわからないのかもしれない。寒くなってから出直した方がいいかもね。

 

この街の夜はとても素敵だ。

人がそこに住んでいるはずなのに、全く人の気配を感じられないから。きっと道路の真ん中で立ってボーっとしていても何にも言われないと思う。街灯はオレンジ色にあたりを照らしていて、路上に残る雪は黒くなっている。人はいない。にも関わらず赤や青に色を変え続ける信号。もしかしたら、こうした妙な孤独感からあの寒々しい空気が生まれるのかもしれない。

 

ここ数日はのんびりと完全に元の生活なんて忘れて過ごした。レイトショーには人がほとんどいなくて快適だった。とことん甘えきった生活を送った、生きていて正解だったと思う。

 

あと数日したら元の生活に戻る、戻れるのかな。