どこにも行けない

結局どこにも行けない

夢、桃

どこかはわからないが、大変心地よくてあたりはぼんやりとしている。薄いピンク色の空の下で自分は地面に座っていて、側にはきれいな水と金魚の入った水槽がある。目の前に誰かいて、とても慣れ親しんだ感じのする人だが誰かはわからない。性別も何もかもわからない。しきりに桃と書いた紙を見せてアピールしてくる。何が言いたいのかさっぱりわからず。説明してくれと言いたいのに話すことができなくて首をかしげるばかり。しかし相手は懸命にアピールを続けている。ふと自分から桃源郷と口から漏れた。その瞬間に何もかもがグレーに変わって、目の前の相手も消える。側にあった水槽の水も何ヶ月もかえられなかったような水に変わり中にいた金魚も死ぬ。そうなって当然だと思って焦りもしない。