どこにも行けない

結局どこにも行けない

食べログポエム案②

この日は彼との3回目のデート。彼とは友人の結婚式の二次会で出会いました。連絡先を交換し、順調にデートを重ね、今回が勝負の3回目。恋はなんでも3回目だといいますから、いつもよりもおめかしをし、気合十分で待ち合わせ場所に向かいました。この日のために噂の恋コスメなども使用し、美容院で髪のセットもしました。

アラサーの私を1人の女性として扱い、夜遅くに帰らせてはいけないと昼間のデートをセッティングし、解散も早い彼の気遣いにはいつも感謝をしています。しかしたまには夜遅くまで遊んでみたいとも思うのが乙女心。少し年下の彼にはまだわからないのかもしれません。

 

彼とは神社に行く約束をしていました。お互いの資格試験の合格祈願をするためです。大きな神社なので散歩にもちょうどいい場所でした。

緑が鮮やかで何となく涼しいので、彼との距離は少しずつ縮まっていきました。会話も弾んでいたと思います。そうして奥へと進むと、人だかりがあることに気がつきました。彼と何だろうね?と話しながら近づいてみると、なんと神前式!思わずため息が漏れます。

私もアラサー。周りの友人たちは結婚をし、残されていた同じ独身の友人達ですら追い込むかのように婚約をしています。ちょうど新婦さんも私と同じくらいの歳のように見受けられます。彼女は周りから祝福され、ゴールインしているのに私といえば付き合うか付き合わないかすら定まっていない男性と神社へ資格試験の合格祈願。スタート地点にすら立てていないのです。悲しくなりました。彼に思わず「神前式も素敵よね、私も早くしたい」と言ってしまいました。その瞬間、彼の表情が固まるのがわかりました。

その後は彼との会話も弾まず、コーヒースタンドでコーヒーを飲み、あっけなく解散となりました。

それから彼からの連絡はそっけないものになっています。

そのときに飲んだコーヒーのズッシリと重みのある香りと酸味はまさに私の心です。ブラックコーヒーの苦味と酸味。このことを思い出してしまうので再訪はありませんが、素敵なお店でした。

 

 

以上です。今回はアラサー女性のような気持ちで書きました。