どこにも行けない

結局どこにも行けない

引越し前

いろいろな手続きをしなくてはいけなくて、ぽっかりとたまたま空いた日々が次々と手続きによって消化されていってしまう。

 

引越し後の荷ほどきが完了するまで1年以上かかった人間は引越しに向いていない気がする。それでも引越しはしなくてはいけないので片付けをする。心のバランスを保つために、どうにかいつでもすぐ逃げられるようにしておきたい。そのためにも、今いろんなものを捨てておくべきだろう。それに新居にはそれほど物が入らない。だだくさな人間なので、部屋に物が増えた後にまた捨てるのが面倒に思える。そう思うのは大掃除のときだけかもしれませんが。物を捨てているとよくわからなくなってくる。必要だとか不必要だとかときめくとかときめかないとか。

 

慣れないことばかりだ。

 

着なくなったコートや服を何着か捨て、よくわからない冊子やなくしたアクセサリーが入っていた箱、ついでにいつかの元恋人からもらったネックレスも捨てた。ネックレスは不燃ごみらしい。キュービックジルコニアにもう何の思い入れもない。

いちいちごみの分別表を確認しながら捨てている。だいたいの物は燃えるからって全て可燃の袋に放り込める人が羨ましい。現にほとんどのものは燃える。ほとんど可燃ごみ

もう新譜を追わなくなったバンドのグッズをメルカリなどで売ろうかと思ったけれど、なんとなく気乗りしないのでそのまま可燃ごみの袋にいれた。CDは持っていこうと思う。

一番最初にCDを箱詰めしたせいで、いまは出してある宇多田ヒカルの「HEART STATION」以外何も聴けない。いいアルバムなので何度聴いても心が震えるけれど、さすがに違うアルバムも聴きたくなる。これはしまったなあと思いつつ、サウンドクラウドでお気に入りの曲を流している。最近はずっとオノマトペ大臣の曲を聴いている。Sense of wonderとか。いい曲ばかりです。

 

それほど本を持っていないのにいざ箱に詰めていくと用意していた箱に入りきらなかった。追加が必要だ。あと少しは売るなり捨てるなりする。何度も何度も自分に新居は広くないぞって言い聞かせている。

 

今はひたすら片付けだけど、向こうに着いたらいろいろ揃えていかなければならない。心が折れそう。