どこにも行けない

結局どこにも行けない

映画アンダーカレント観て来たよ

ごめんなさい、特に評価ができない。

ネタバレしてます。


私の中にあった漫画「アンダーカレント」と映画「アンダーカレント」はやはり別物で、登場人物のキャラクター設定解釈が少々異なっていたのと、回想シーンのつなぎに対して違和感があった。


漫画と映画ではモノローグの使い方は全く異なると思うし、映像化した時にまあこうなるだろうという予想の範囲ではあったけれど、かなえが堀にうつみ湯帰りの車中でしたかなえがよく見るという夢の会話と、その前部分で入ったシーン、少女が首をしめられ水の中に沈んでいくところまで、このシーン同士に間があるので初見の方にとっては夢の中の話としてつながっているかが少し分かりづらかったんじゃないかと思った。(ただここは鑑賞者によるものだし、分かりやすいことが正しいわけでもないと思う。受け取り手の問題でもあるし、何度も観てわかることがあるのもまた良いものだと思うので…なんとも言えませんね)


コメディシーンが抜けることで、全体の雰囲気は静謐に。そしてかなえのセリフはより力強い聞こえ方に。音楽は美しい。


かなえという女性が誰かの人生を生きていたことに気付くところが好きなので、そのあたりの感情の揺れ方は表情に出ていたが(瞳の揺れ方や顔の筋肉など細やかで繊細な演技は素晴らしかったでさ)発声が強すぎた印象。発声までやるとやりすぎになるのだろうか?
逆に堀がどもりながら話すのは少々やりすぎな印象。堀という人間は妹の影を追ってやって来たという後ろめたさからくるどもりなのだと思うが、だからこそ、その後ろめたさを最初は隠してかなえの元にやって来たのだと思うので、あえてどもらず余計なことを話さないよう慎重に言葉を選ぶのではないか。ここでどもるのは先の展開のためすぎる。どういう関係性でどういう思いが堀にあったのかということが後半で紐解かれるが、前半でどもってしまうと堀という無口で考えが読めないというキャラクターに少しだけ含みや頼りなさが入ってしまう。どもりをするなというわけではなく、程度の問題である。
ただの解釈違いなだけなので、まあそんな言っても…ね。

 

いろんなところで語られているが、原作と映画は別物であるので、そこを念頭に置いての鑑賞が必須そう。

 

講談社の監修は編集長と銀杏社の方でしたね。私はずっとアフタヌーンが憧れで大好きな雑誌です。今も毎月楽しみにしてます…。アフタヌーンは最高…。